40: ◆G/oQfYP4bzP0[saga]
2012/02/01(水) 05:28:14.98 ID:zMNYrjaIO
〜〜〜
「あ、ほら御坂さん!これ可愛くないですか?」
佐天達三人は元気のない(佐天、初春に追い打ちをかけられた)御坂を連れセブンスミストへ来ていた。
佐天は御坂の好きそうな子供っぽいデザインの服で御坂のご機嫌を直してもらおうと奮闘する。
が、それをぶち壊すのが初春飾利である。
「えー?少し子供っぽすぎやしませんか?」
「ちょ、初春!」
目を輝かせながら佐天の手にした服を受け取ろうとした御坂は、その輝きを一気に失い、手をおろした。
「そ、そうね……子供っぽいよね」
ため息をつくと近くのベンチに座ってしまう。
「初春さーん?あなた空気読めない子だっけ?」
「いやだなぁ、落ち込んでる御坂さんが可愛いからわざとに決まってるじゃないですか」
「……それでいいのか風紀委員……というか初春今日風紀委員は?」
佐天のその一言で、初春の表情が固まった。
恐る恐る携帯電話を取り出すと、そこには初春の同僚であり御坂落ち込みの元凶(どう考えても元凶は初春です)である白井黒子から何十件も着信が入っている。
それを見ると初春はすぐさま電源を落とし、何事もなかったかのように佐天に微笑んだ。
「おっけ!」
「いやいやいや……いやいやいやいやいや!」
「もー、佐天さん細かい事気にすると溶かしちゃいますよ?」
「残念ながら第四波動に炎神の息吹は効かないよ」
「……それもそうですね、佐天さんが私の敵になったら天敵になるんですね」
「初春と私が敵になる?それってここで今セブンスミストで大爆発起きるくらいありえな―― 」
佐天の言葉を遮るように、佐天達のいるフロアが爆発と爆炎に包まれた。
第四波動、佐天涙子。
炎神の息吹、初春飾利。
どちらも能力の特性上熱にはかなりの耐性がある。
よって、怪我などはしなかったが……御坂美琴、彼女は普通の人間だ。
これを食らっていたらひとたまりもない。
「御坂さんッ!」
佐天は御坂の座っていたベンチへ振り向く、そこにはなんとかバリケードを作り防御したが完璧には防ぎきれなかったのだろう、ズタボロな姿に成り果てた御坂美琴が転がっていた。
「な、なんで……いや、なにが?」
「起きちゃいましたねー、大爆発。これってもしかして私達が敵対関係になるって暗示ですかね?」
御坂を心配する佐天とは真逆に、生きてるならばそれでいいだろといった風の初春。
「ちょっと、初春。こんな時に―― 」
「なんですか?佐天さん?」
違った。
初春はかなり怒っている。
そう、おもちゃを壊された子供のように、激しい怒りを隠すために、わざと無関心を装うように……。
「とりあえず、御坂さんをはこびましょ? 犯 人 探 し は そ れ か ら で す 」
佐天の背筋を何かが撫でた。
何かはわからない、が親友に感じたのは恐怖と敬意。
「わかった……第四波動と炎神の息吹……約百年振りのコンビ芸、見せつけてやろうじゃん」
佐天涙子と初春飾利。
この二人は性格も、能力も、何もかもが噛み合った最強の2人組である。
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