過去ログ - 「そっか、幸せだったのか。インデックス」
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346:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国)[sage saga !red_res]
2012/03/01(木) 22:21:25.73 ID:TwigQq9AO



普段の上条であれば助けようと駆け寄るところである。

この時は駆け寄れなかった。

素人目にも助けられない、既に命がないことが見て取れた。

それは身体を伸ばした状態でうつ伏せになり、顔を横向け、顔の左側を見せて倒れている。

目を見開いているがそれには光がない。

倒れた身体を中心に赤黒いシミが地面に広がっている。

暗い中では赤は黒っぽく見えるらしい。

肌にも、着用している制服にもその赤黒いものが付いて汚していた。

特に見える範囲の肌は、血管が破れて溢れ出したのか、酷い有り様になっていた。服の下も同じ状況なのだろう。

肩口以外、制服に傷がないのに汚れているのはそういうことなのか、どうやればそんなことが出来る?

上条は叫び出したいのに言葉がでない。

今年、白井がこの時期、着用している制服。
去年、行方不明になるまえに御坂が着ていた制服。
自販機のところで会った少女。倒れている惨殺体。同じ常盤台の制服。

顔は見たくないのに見えてしまう。目が離せない。

御坂美琴の少し成長した顔。

いろんな事件に巻き込まれても、上条は死体に出くわしたことはない。

初めて見た死体はあって欲しくない『御坂美琴』の惨殺体だった。

上条はいつの間にか近づき両膝を地面につけて嗚咽を漏らしていた。




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