過去ログ - キャス狐「冬木の聖杯ですってよ、御主人様!」
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◆cABJvGmFjs
[saga]
2012/04/22(日) 23:59:41.22 ID:tfARbn9Oo
あの円蔵山で、自分とタマモは溢れ出たアンリマユと共に消えるはずだった。
後悔―というかまだ冬木に残りたいという心残りみたいなのはあったけど、
そもそもこの地の聖杯を消すことが自分の役目だったことを考えると、消えてしまうのも致し方ないと思う。
それに、側にはタマモがいてくれたし、少なくとも寂しくはなかった。
次に目を覚ましたときはムーンセルの中か、いやそれ以前に二度と目覚めることすら無いのかもしれない。
だけど自分が目を覚ますと、そこはつい先日まで寝泊りをさせてもらっていた、衛宮邸の一室であった。
どう言う理由かは知らないが、自分は大怪我をしていたようで全身の至るところに包帯が巻かれていたのだ。
更に治りきっていないのか、体を動かす度に全身に激痛が走った。自分は肉体を持たない電子の存在だというのに可笑しな話だ。
全身に走る激痛に、本物の体を得たような高揚感とも安心感ともつかない酷く不安定な気持ちを持ちながらも、首を動かし横を見ると
そこには自分を介抱して疲れてしまったのか、正座をしたまま寝ているタマモの姿があった。
力を使い果たしたらしく、尾っぽこそ1本になっていたが、いつもと変わらぬ見慣れたタマモの姿に豪く安堵したのを覚えている。
後に聞いた話によると、全てが終わったあとアンリマユの中心部があった場所に倒れている自分とタマモを見つけた衛宮達によって運び出されたらしい。
そうしてそんな出来事から1週間が過ぎ身体が全快した自分は、どういう理由かタマモと共に未だこの地で生活している。
ムーンセルの気まぐれか、バグか、ピースマンの粋な計らいかは分からないけど、とにかく自分とタマモは冬木市でこうして生きている。
だが驚いたのはそれだけではない。役目を終えても尚この地に留まっているのは、なにも自分たちだけではなかったのだ。
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