過去ログ - 打ち止め「失恋でもしたの?」一方通行「……かもな」
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50:黒夜と一方通行[saga]
2012/01/11(水) 23:35:43.44 ID:9WiOtTdb0



第一位の部屋は予想に反して小ざっぱりとしていた。
モノトーンかと思っていたら淡い色のカーペットやら家具で固められていて、正直なところ拍子抜けした。
普通の一人暮らしの男の部屋っていう感じだ。

男の一人暮らしの部屋なんて上がったこと無いけど。


「番外個体に自慢してやろうか。第一位様が私の為に手ずから淹れてくれたって」

「言ってろ馬鹿が。砂糖はいらねェよな」

「当たり前だろ」

「フン」

少し上機嫌なのが声のトーンでわかる。
カーペットに直に座って目の前のマグカップに口を付けると芳ばしい豆の香りが熱気と共に鼻腔を擽る。
挽きたての豆で淹れたコーヒーなんて久しぶりだ。
息を吹きかけて少し冷ましてから啜ると私好みの酸味と苦味が舌の上を広がる。


「うま…」


思わず声に出してしまってから、慌てて一方通行を見るとソファーに足を組んでスカした仕草でカップを傾けている。
今の呟きはどうやら聞こえていなかったようで安心する。
リビングにコーヒーを啜る音と息を吐く音だけがやけに響く。
何か気を利かせて音楽でもかけりゃいいのに、とも思うが第一位は時折私の方を横目でぼんやりと眺めながら黙っている。




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