過去ログ - 式「誰だ、オマエ」  太子「聖徳太子です」
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大分県)[saga]
2012/01/21(土) 22:23:19.58 ID:WXXOAxVH0
「式か?」

一番聞きたくない声。自然と足が早まる。

式「ああ、そうだよ。他に誰がいる。それより変なところに送り込みやがって。さっさと戻せ」

橙子「その言葉からすると一回目か。やっと説明ができるな」

一回目も何もない。これを使ったのは今が初めて。ついに頭がいかれたか。

橙子「いろいろ不満はあるだろうが話を聞け。こちらの方は問題ない。ゆっくり旅を楽しめ。
   それよりクソジジイのせいで話せる力があまり無い。一度しか言わないからよく覚えておけ。
   まずアレの居た世界に一度の跳躍で行けるわけではない。せいぜい近い場所に移動するくらいだ。
   その世界にもお前をはじき出そうと寄ってくるヤツがいるはずだ。跳躍はそいつらに協力してもらえ。
   跳躍には『』であるお前を使わせてもらったが、行き着くのはアレの居た世界だ。安心しろ。
   アレについての説明をする。まずお前とアレは一定の距離から離れることができない。お前を基にした跳躍だからな。
   物理的な手段ではまず離れん。次にアレを殺さないようにしろ。今はアレと繋がっている状態だ。
   アレが死ねばお前も死ぬ。大まかに言うとこちらの世界に帰ってくることができなくなる。
   それとアレにはこの時代の常識は刷りこんでおいた。万全とは言えんが大丈夫だろう。
   今使っている電話は常に腕の中に入れておけ。大雑把に言えばそれはお前を原動力としている。
   連絡は必要なときだけかけろ。そうそう、跳躍に関しては義手を使え。以上だ」

式「・・・何だったんだ、今のは」

疲れた声で一方的にまくし立て、一方的に会話は終わった。橙子が喋り終わると同時に画面が暗転する。
電源がどうとか言っていた気がするが、そもそもこれは受話器の子機だ。ボタンも一つしかない。

式「こんな欠陥品渡しやがって、これからどうしろっていうんだ」

騒音がする。振り向くと黒山の人だかりができていた。感嘆の声や悲鳴も聞こえている。
戻ってみると、首が地面に刺さったまま直立しているオブジェが一つ。地面には頭と同じ位の深さの溝が続いている。
周囲の人間は、埋まったまま動くアレを新しいパフォーマンスか何かと勘違いしているらしい。
実害が無い以上、気持ちよく眠っているアレを起こすのは悪い。放っておこう。



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