過去ログ - 一方通行「あァ?魔法少女だァ?」
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56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/01/17(火) 18:23:47.76 ID:ECcz1LQs0
ミサカネットワークにアクセスしたミサカ19140号は、まず打ち止めに情報を送信した。

ネットワークの専門用語で言うと、ブロードキャストアドレス、つまり一斉送信専用アドレスに送信すれば、
一度に全ミサカへと情報送信が行なえる。
しかしその権限は、打ち止め以外の個体にはない。例えるなら、クライアントと管理者の関係のようなものだ。
でないと、どのミサカにでも全ミサカを一斉にシャットダウンできちゃうのでそうなっている。

単なる知識や感覚の共有なら、どの個体とでもP2Pでのデータ送受信のように可能である。
魔法少女に関する知識についてはそれで伝達できるが、どこかのミサカは、知っててなお信じない可能性がある。
そのため、上位個体から一斉送信してもらう必要があった。
(という作者の解釈です。間違ってるのかもしれませんが)

"ミサカ19140号より上位個体へ。
 『奇跡を約束して取り入ろうとする者が現れても、決して言いなりになっては駄目』と、全ミサカへ伝達をして頂きたい。
 そいつは白くて、ネコとウサギの合いの子のような外見をした、インキュベーターという存在である。
 魔法少女になって欲しい、と勧誘してくるので注意されたし。その末路は絶望的なものであり、詳細は知識共有にて伝達する。

 なお、これは一方通行からの伝達事項でもある為、重要事項として認識されたし。"

というメッセージを、打ち止めこと最終信号ことミサカ20001号へと送信した。

それに対する応答は、10分程して届いた。

"了解だよ!ってミサカはミサカはみんなに一斉送信するの"



 ―黄泉川のマンション


そのメッセージを受け取った打ち止めは、凍りついた。
文面を反芻する。

『白くて、ネコとウサギの合いの子のような外見をした』

インキュベーターというのは初耳、けれどそいつは自らをキュウべぇと名乗っていた。

『魔法少女になって欲しい、と勧誘してくるので注意されたし』

確かにそいつはそう言っていた。

『その末路は絶望的なものであり、』

えっ………?と、打ち止めは表情が凍りつく。

『詳細は知識共有にて伝達する。』

そして追加で送られてきた、19140号の知識。

それは魔法少女の契約からその正体、宝石が濁りきったら魔女になるという事。そしてインキュベーターという存在の企み。
黒髪の少女が語る、魔法少女というものの実態に関する全てだった。

『なお、これは一方通行からの伝達事項でもある』

他でもない、一方通行からの伝達……。

それの意味することは、"魔法少女になるのは危険である"という事実への警告、という他でもない証左だった。

左手の薬指にくっ付いた、銀色の指輪を見つめる。

打ち止め(一方通行や他の個体にバレたら、絶対に怒られる……って、ミサカはミサカは戦々恐々としちゃうの。
      彼の幸せを願ったばっかりに、余計にあの人を苦しめるのは……嫌)

ミサカ19140号に言われなくても一斉送信する予定だった、

"わたし、魔法少女になったんだよ!ってミサカはミサカは自慢してみる!"

というメッセージを破棄し、了解の応答を返した。

打ち止め(せめて他の全ミサカが、同じ過ちを犯さないように…。)

一方通行やミサカ19140号からの、元を正せば暁美ほむらという少女からの警告を、一斉送信した。



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