36: ◆bR/Hsa44HA
2012/01/21(土) 22:24:37.83 ID:aheywumA0
『要塞』の外では兵士が三人程度で警備にあたっていた。
セシウムたちは、こちらを見つけない限り襲ってはこないが、いつ見つかるか解らない。
気の抜けない警備だった。
「ふう…っ」
『要塞』の東出入り口の警備を任された女の警備米が、大きく背伸びをした。
『要塞』は完璧と言っていいほど自然に溶け込んでいるため、見つかる確率は低い。
それにセシウムたちは見たところ地下には潜り込めないようだし、つい気が緩んでしまったのだ。
「おい、背伸びしてるんじゃねえよ…」
隣の警備米がため息をついて言った。
「大丈夫よ、見つからない限り襲ってはこないみたいだし?問題ないじゃない」
「そうとはいうけどな…」
「とにかく、大丈夫ッたら大丈夫なのよ」
そう言って顔を隣の警備米に向けた時。
女の警備米に衝撃が走る。
仲間の警備米の顔が、無くなっていた。
どういうことだか理解すらできなかった。ただ、ありのままに状況を説明するなら。
先ほども言った通り、顔が切れ味の悪い刃物で切ったように、荒い切り口で顔が切り落とされていて。
鮮血をまき散らしていた。
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