80: ◆bR/Hsa44HA
2012/04/28(土) 21:41:30.94 ID:7XA1biX80
恥ずかしすぎ萎えた
白米はむくりと起き上がった。
時刻は早朝5時。結局あまり眠れない夜だった。
「・・・んにゃ」
隣には布団をはねのけ自由気ままに寝ている女米の姿。
白米は薄いタオルケットをかけてやり、気分転換にと外へ出てみた。
こう洞窟のような場所に暮らしていると、朝も夜も分からなくなってくる。
頼りになるのは、自分の体内時計とあの親からもらった古い時計だけだ。
「早いな」
聞き覚えのある低い壮年の男の声。
「玄米じゃないか、こんなところにいて大丈夫なのか?」
「息抜きにと、思ってな」
それからしばらく無言の状態が続いた。
ただぼんやりと、薄暗い洞窟のようなこの『要塞』の弱々しい照明を眺める。
「・・・」
玄米は、じゃあな、といって身を翻した。
その時だった。
大地を揺るがす轟音が響いたかと思えば、上下に大きく大地が揺れる。
余震だ。
「結構でかいぞ・・・大丈夫か」
揺れはしばらく止まることはなく、あちこちから土埃が降ってきている。
白米は手すりから少し下がり、部屋のドアを開けた。
だんだんと地震が遠くへすぎるように弱まってゆき、そして完全に止まる。
白米と玄米は、安堵のため息をはいた。
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