166: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:27:40.60 ID:3Ackjly40
今日からは、中学最後の学期の授業が始まる。
何度も言うように、わたしたちは受験生だ。
今から2ヶ月後くらいには試験本番が迫っている。
秋の頃、冗談混じりに話していた事が今はもう目の前だ。
167: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:28:25.27 ID:3Ackjly40
(綾乃たちと、離ればなれになっちゃうのか・・・)
それは何となく、切ない、と思った。
推薦を受けるかどうか選ぶのは綾乃たち自身だから、わたしが二人の進学先を知ってどうするものではない。
168: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:30:19.07 ID:3Ackjly40
たぶん結衣の言う通りに、二人に聞いて回るのが一番手っ取り早い。
だけどわたしは“できない”、いま確かにそう言ってしまった。
とっさに口をついて出た言葉に、わたし自身も驚いていた。
169: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:32:17.81 ID:3Ackjly40
「むう・・・」
「どうしたの?」
170: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:33:00.93 ID:3Ackjly40
「えっ!なに?なになに?教えてよ!」
「んー。いや・・・少し考えてみなよ、たまにはね」
171: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:35:30.98 ID:3Ackjly40
(ふぁ・・・)
(さみぃ・・・ってもうお昼じゃん)
172: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:36:27.26 ID:3Ackjly40
「京子ー、お昼うどんとお蕎麦どっちがいいー?」
「うどんー」
173: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:37:24.94 ID:3Ackjly40
眠い目を擦りながら、何となく腑に落ちない気持ちで居間に入る。
物に釣られた気がするけど、まあいっか。
こたつでぬくぬくしているうちに忘れてしまう程度の些細な問題だ。
さらに、だらしない姿勢でこたつの上のみかんに手を出してしまえば、おつかいの事すら忘れて眠ってしまいそう。
174: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:38:50.89 ID:3Ackjly40
綾乃は、何してるんだろう。
休日も、千歳と一緒に遊びに行ったり買い物したりしているのだろうか。
実はもう、二人は付き合っていて当たり前のようにデートとかしているのかな?
デート、という言葉には何やら憧れのようなものを感じる。
175: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:43:15.05 ID:3Ackjly40
『ありがとうございました〜』
予定通り、肉まんとおつかいの品の入った袋を片手にコンビニを出ると、わたしは近くの公園へ向かった。
本当はラムレーズンが食べたかったけれど、買えるほどのおつりが残っていなかったからだ。
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