168: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:30:19.07 ID:3Ackjly40
たぶん結衣の言う通りに、二人に聞いて回るのが一番手っ取り早い。
だけどわたしは“できない”、いま確かにそう言ってしまった。
とっさに口をついて出た言葉に、わたし自身も驚いていた。
169: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:32:17.81 ID:3Ackjly40
「むう・・・」
「どうしたの?」
170: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:33:00.93 ID:3Ackjly40
「えっ!なに?なになに?教えてよ!」
「んー。いや・・・少し考えてみなよ、たまにはね」
171: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:35:30.98 ID:3Ackjly40
(ふぁ・・・)
(さみぃ・・・ってもうお昼じゃん)
172: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:36:27.26 ID:3Ackjly40
「京子ー、お昼うどんとお蕎麦どっちがいいー?」
「うどんー」
173: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:37:24.94 ID:3Ackjly40
眠い目を擦りながら、何となく腑に落ちない気持ちで居間に入る。
物に釣られた気がするけど、まあいっか。
こたつでぬくぬくしているうちに忘れてしまう程度の些細な問題だ。
さらに、だらしない姿勢でこたつの上のみかんに手を出してしまえば、おつかいの事すら忘れて眠ってしまいそう。
174: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:38:50.89 ID:3Ackjly40
綾乃は、何してるんだろう。
休日も、千歳と一緒に遊びに行ったり買い物したりしているのだろうか。
実はもう、二人は付き合っていて当たり前のようにデートとかしているのかな?
デート、という言葉には何やら憧れのようなものを感じる。
175: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:43:15.05 ID:3Ackjly40
『ありがとうございました〜』
予定通り、肉まんとおつかいの品の入った袋を片手にコンビニを出ると、わたしは近くの公園へ向かった。
本当はラムレーズンが食べたかったけれど、買えるほどのおつりが残っていなかったからだ。
176: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:45:54.24 ID:3Ackjly40
思わず声を掛けてしまったものの、何を話そうかと考えあぐねるわたし。
始業式の日の、あのシーンを見てしまってから、どうにも綾乃や千歳に話し掛けづらくて微妙な距離が出来てしまっている。
「あ。ここ、座ってもいい?」
177: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:46:52.77 ID:3Ackjly40
それにしても、本当、何を話そうかな。
いや、聞きたい事はいっぱいあるのだ。
クリスマスの後の綾乃の事、綾乃の進学先とか、あと、この前の生徒会室での事。
でも、表立って聞くのは何だか綾乃を意識しているみたいで恥ずかしかった。
178: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/17(火) 02:48:57.12 ID:3Ackjly40
「ほな、歳納さん。これでええ?」
「あ、あーうん、ありがと千歳」
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