211: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 01:59:12.40 ID:vwUxP9/A0
「これは、お守り?」
「うん。今朝、七森神社に寄って、お参りしてから行こうと思ってね」
212: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 01:59:52.56 ID:vwUxP9/A0
「綾乃・・・泣いてるの?」
「な、泣いてなんか・・・っ!」
213: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:01:14.46 ID:vwUxP9/A0
間近で見る綾乃の顔。
目の周りに滲む水滴と、それを拭ったような跡が残る頬。
他人の泣き顔をこんなに近くで見るなんて初めてだから、たぶん心拍数が上がってるんだ。
214: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:04:39.34 ID:vwUxP9/A0
「あのね、こうしてるとわたしが風邪引いちゃったときを思い出すよ」
「・・・うん」
215: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:05:29.03 ID:vwUxP9/A0
千歳が、綾乃と抱き合っていたあの日の事が脳裏によぎる。
点と点がつながったんだ、いま。
そして、千歳の告白。
216: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:06:18.77 ID:vwUxP9/A0
「と、歳納京子・・・」
「は、はいぃ!?」
217: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:07:10.75 ID:vwUxP9/A0
「そう・・・見られちゃったのね」
「偶然だよ!」
218: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:07:54.01 ID:vwUxP9/A0
だから、ついそんな疑問が口からこぼれてしまった。
綾乃は、心なしか顔を赤くして、大きく目を見開いて驚いている。
「えっ!?」
219: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:09:23.24 ID:vwUxP9/A0
「きっと、うまくいくって!」
「・・・そうね。どうして、こんなに鈍い子を好きになっちゃったのかしらね。私って、ほんとバカ」
220: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:11:12.72 ID:vwUxP9/A0
「でもね・・・気付いたらあいつの事ばっかり考えてて、もうごまかし切れないのよ、今更ね」
「そっか・・・」
221: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 02:11:53.61 ID:vwUxP9/A0
「あ、お守り、ホントにありがとね。合格発表の時持ってくよ」
「ええ。受かるといいわね。それより、いつまで手を握ってるのかしら・・・?」
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