過去ログ - 酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった5
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330:れいまぁ ◆9ozEqs2lE0cc[saga]
2012/04/01(日) 01:59:20.33 ID:5ErbohVa0
 「ふー……」

 半分ほど進んだところで、少年は何かに惹かれるように後ろを振り向く。

 「……」

 「え、な、なに?」

 あまりに夢中で気が付かなかったが、辺りは日が沈み、完全に闇に飲まれていた。
 暗くなったことによる心細さからか、なぜか遠くに見える祭の赤い光が恋しい。自分達に戻ってこいと呼んでいるような気さえする。

 「うぅん、なんでもないよ。行こう」

 「う、うん」
 
 そして少年と少女は離れ島へと足を踏み入れた。
 鬱蒼と生い茂る雑草に足を取られながらも、二人は島を散策し始める。
 
 「わわ、こ、ここ蚊がいっぱいいるよぉ!」

 「虫避けスプレーしてきたから大丈夫だよ」

 「私、してないもん……」

 年頃の女の子。あの臭いのするスプレーを体に吹きかけるには抵抗があるのだろう。

 「えー?なんでー?普通するじゃん。しかもあれちょっといい匂いするよね」

 「えー!?臭いよ!!絶対臭い!!」

 少女は信じられないと言った顔で睨みつけるが、少年はへらへらと笑っている。


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