過去ログ - 律「閉ざされた世界」
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203:にゃんこ[saga]
2012/03/06(火) 20:09:04.54 ID:c3OzPGO10
「ここに居るだろー。
放課後ティータイムのドラムスの田井中律さんがー!」


「いえ、律先輩が放課後ティータイムのドラムスって事は知ってますけど、
律先輩は普通のドラムスで、伝説的なドラムスではなかったはずなんですよね。
おかしいですね。
放課後ティータイムの伝説的なドラムスって誰なんでしょう?」


「中野あずにゃんこー!」


叫びながら、もう一度、梓の頭をクルクルと回してやる。
確かに伝説的なドラムスは言い過ぎだったかもしれんが、
そんな言い方をしなくてもよかろうが……。
だけど、私の心は落ち着いていた。
多分、私の緊張を感じてくれた梓が軽口を叩いてくれたんだと思う。
それが嬉しくて、高鳴っていた胸も治まって来ていた。

ちょっと思い付いて見回してみると、
純ちゃんも憂ちゃんも、和ですらも苦笑してるみたいだった。


「いいんですか?」


憂ちゃんが苦笑したまま、私に訊ねる。


「律さん、わかばガールズのドラムになってくれるんですか?」


その表情は苦笑を浮かべながら、申し訳なさそうに見えた。
ライブを見せるはずだった相手をバンドに参加してもらっていいのかな、って感じだ。
私は梓の頭から手を放して、小さく首を横に振った。


「ううん、違うよ、憂ちゃん。
私はわかばガールズのドラムスにはならない。
わかばガールズのドラムスは一人だけで、菫ちゃんって子だけだよ」


「え? それじゃ……」


「私は単なる助っ人だよ。
わかばガールズのメンバーの手助けのために来たお助けキャラの一人。
やっぱり、わかばガールズは正メンバーで演奏するべきだと思うんだ。
その時を私も楽しみにしてるしさ。
でも、いつになるか分からないその時を待ち続けるのも、お互いに辛いでしょ?
だから、それまでの今だけのコラボユニットってのは、どうかなって思うんだけど……」


「いいですねー、コラボユニット!」


思いの外、純ちゃんが楽しそうに言ってくれた。
私だって、考えるだけで楽しくなって来る。
コラボレーション。
思い付きで言ってみた事だけど、すごく悪くない気がした。
私は席に座り、人差し指を立てて言ってみる。


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