過去ログ - 律「閉ざされた世界」
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266:にゃんこ[saga]
2012/03/22(木) 14:08:40.14 ID:uTBomnnF0
私は照れ隠しのために、憂ちゃんに微笑みかけて言ってみる。


「って事で、それは置いといてとにかく……、
憂ちゃんは遠慮なく私の事をりっちゃんって呼んでくれていいぞ!
何だったら律って呼び捨てにしてくれても構わないからさ!」


私の言葉に憂ちゃんが嬉しそうにしながらも、軽く頭を下げて返した。


「ありがとうございます、律さん。
りっちゃんって呼ぶのを許してくれて、私、嬉しいです。
でも……、やっぱりまだしばらくは律さんってお呼びしますね。
りっちゃんで呼ぶのは、まだちょっと恥ずかしくて……。
でもいつか……、いつか必ずりっちゃんって呼ばせてもらいますね……!」


「そっか……。うん、いいよ。
その時を楽しみに待ってる。
こういうのは強制で呼ばせるようなもんじゃないしさ」


「自分で話を盛り上げておいてすみません、律さん……。
あ、そうだ!
律さんの方こそ、私の事、『憂』って呼び捨てで呼んで下さい。
律さんが梓ちゃんを呼び捨てで呼ぶの、いいなって思ってたんです」


私が憂ちゃんの事を呼び捨てに……?
『憂』って……?
うわ、それは想像してなかった。どうしよう……。
私がその答えを出すより先に、純ちゃんが憂ちゃんの話に乗っかった。


「あ、それいいなー、憂。
ねえ、律先輩、私の事も『純』って呼び捨てで呼んで下さいよ。
後輩を名前で呼び捨てる関係なんてカッコいいじゃないですか!
さあさあ、遠慮なく!」


ノリノリだー!
一応、私が純ちゃんを呼び捨てにする光景を想像してみる。
憂ちゃんを呼び捨てにするよりは想像しやすかったけど、
やっぱり純ちゃんを呼び捨てにするのも恥ずかしい。
呼び方を変えるってのは、難しいよな……。
漫画みたいに親しくなったらいつの間にか呼び捨ててるって事は無いぞ、マジで。
私は照れ笑いを浮かべて、頬を掻きながら純ちゃん達に言う。


「機会があればな!
いきなり呼び捨てってのはちょっと……ね。
その内、そう呼ぶからさ!」


私の言葉に純ちゃんと憂ちゃんは残念そうな顔をしたけど、すぐに納得してくれた。
自分達も簡単には私の事をりっちゃんって呼べない気持ちがあるみたいで、
私の気持ちを分かってくれたみたいだ。
その内……、ってのは、勿論その場しのぎの嘘じゃない。
今はまだ恥ずかしいけど、皆でライブをした頃には、少しは呼びやすくなってるはずだ。
その頃には、新しい呼び方で呼び合える仲になっててほしいと思う。
呼びたい、と思う。


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