313:にゃんこ[saga]
2012/03/31(土) 18:00:10.83 ID:dC3rBIds0
「ちょっとちょっと……!
私にも写真見せてくれって……!」
「私にも見せなさいよ、純ー!」
私達が口を尖らせて言うと、
純ちゃんが笑顔のままでその写真を差し出してくれた。
梓のツインテールを離して写真を受け取ろうとして……、
途中で思い直して右手だけを離し、左手で梓の頭を鷲掴みにした。
「ちょっ……!
何するんですか、律先輩……!
離してくださいよー……!」
梓が頬を膨らませて抵抗したけど、
私はその言葉を聞いてやるわけにはいかなかった。
はい、非常に嫌な予感がします。
いや、もう確信って言ってやってもいいんじゃないかな。
純ちゃんが急に私達の写真を撮った理由……。
その写真を見た和と憂ちゃんの反応……。
その二点から導かれる答えは一つ……!
「すまん、梓。
写真は私が先に見させてもらう。
それで問題が無ければおまえにも見せてやるから、ちょっと待っててくれ」
「何なんですか、それー……!」
まだ抵抗してる梓の頭を左手で掴んだまま、
私は右手を伸ばして、純ちゃんから写真を受け取る。
返って来たテストの点数をチェックする時みたいに、ちょっと薄目で確認してみる。
ほとんど確定してるけど、どうか変な写真になってませんように……!
「うげっ!」
一目見た途端、思わず変な声が漏れた。
分かってはいた事だけど、私の願いは音を立てて崩れ去ってしまったみたいだ。
何なんだよ、この写真は……。
私は一瞬にして制服のポケットの中にその写真を入れると、掴んでいた梓の頭を解放してやった。
吹けもしない口笛を吹く振りをして、梓から視線を逸らしてやる。
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