382:にゃんこ[saga]
2012/05/04(金) 18:38:34.55 ID:t2x5TMSU0
それは立派な事だと思う。
何かを成し遂げようとしてる唯の事は応援してやりたい。
唯の決意を支えてやるべきなんだ、私は。
支えるべきなんだよ、私は……。
でも……。
それが、
出来ない。
どうしても、出来ないんだよ……。
唯の姿を見た瞬間、頭の中から何もかもが吹き飛んでしまう感覚が私を襲った。
過去よりも未来を重視しようって決意が崩れていく気がした。
揺らいでしまったんだ、情けない事に。
分かってる。
唯にそんな気持ちが無い事は分かってる。
唯は誰かを責めるような奴じゃない。
誰かのせいにする奴じゃない。
それはよく分かってる。
信じてる。
信じてるはずなのに……。
それを一瞬考えてしまっただけで、私はもう動き出せなくなる。
唯はひょっとして、憂ちゃん達を見捨てた私を責めてるんじゃないかって。
憂ちゃんの姿を見せつけて、三人を見捨てたを自覚させようとしてるんじゃないかって……。
そんな事あるはずないのに、そう思ってしまう私が居る。
それ以上に。
唯が私を責めてるのかもって可能性以上に、
唯を疑ってしまってる自分が情けなくて、辛くて、嫌で……。
私は……、動き出せなくなる……。
「どうしたの、りっちゃん……?」
ムギが扉を開けたまま部屋に入ろうとしない私の肩に手を置く。
返事をしなきゃとは思うのに、咄嗟に言葉が出ない。
口を開いても喉から声を出す事は出来なかった。
そんな私の姿を不安に思ったんだろう。
ムギは身を乗り出して私の背中側から部屋の中を覗き込んだ。
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