622:にゃんこ[saga]
2012/06/27(水) 18:39:36.25 ID:1YUM5IIB0
『天使にふれたよ!』は卒業の歌。
残す方と残される方の両方の気持ちを記した歌。
大切な思い出と未来への希望を織り交ぜて、私達の小さな天使に届けた歌だ。
卒業は終わりじゃない。
私達の人生はまだ続いていく。
良くも悪くも、先の見えない未来が目の前に広がってる。
でも、私達は今度こそその未来を良い方に向けられるように、またこの曲を演奏するんだ。
未来を信じて進んでいくために。
本当はほうかごガールズで演奏したい曲だった。
新バンドとして、唯達三人届けたい曲だった。
だけど、それは叶わなかった。
もしかしたら、これからも叶わないかもしれない。
元の世界に戻った所で、和達がほうかごガールズの事を憶えているとは限らない。
憶えてない可能性の方がきっと高い。
でも、私は諦めないし、諦めたくない。
きっと梓だって。
今はほうかごガールズの曲を三人に聴かせられない。
私達の聴かせたかったほうかごガールズの演奏は、きっと永久に出来ない。
でも、私達には出来る事がある。
それはほうかごガールズの曲をまた演奏したいと思い続ける事。
傍に居たいと思い続けるみたいに、私と梓はそう思い続ける。
出来る出来ないじゃなく、忘れずに憶えておく事こそが、未来に繋がるはずなんだ。
過去のほうかごガールズの曲が完全に消え去ってしまったとしても、
思い続けていれば、前に進み続けていれば、
いつかは未来のほうかごガールズが新しい演奏を皆に届けられるはずだ。
『天使にふれたよ!』の演奏が終盤に差し掛かる。
私も含めて、皆自分のパートを歌いたそうにしていたけど、それは我慢していた。
今は梓の歌声を聴く時で、梓の歌声をこの世界に響かせる時なんだ。
これはもう梓の曲なんだ。
私達はその梓の歌声を世界に響かせる手伝いをするだけだ。
それにしても……、と私はつい苦笑してしまう。
梓の歌はやっぱりかなり下手だ。
音程も外れ気味だし、声量がおかしい所もある。
歌詞を間違えない事だけは褒められるけど、
それ以外はずっとボーカルを務めてた唯や澪とは比較対象にもならない。
もっとも、それは梓の歌に限った話じゃなかった。
私も自分で分かるくらいにリズムキープを失敗していたし、
普段私を支えて土台になってくれるはずの澪のベースも所々バラバラだ。
ムギの弾き間違いも何度かあったし、
唯に至っては全然違うメロディを演奏……、いや、作曲したりしていた。
ははっ、最初こそどうにか取り繕ってたけど、やっぱりブランクは大きかったみたいだな……。
でも、それでよかった。
これが今の私達で、今の精一杯なんだ。
自分達の現状が分かっただけでも、十分に嬉しかった。
そして、今が駄目って事は、成長する余地があるって事でもあるからな。
これから……。
そうだ。私達の音楽はまだまだこれからなんだ。
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