過去ログ - とある白虹の空間座標(モノクローム)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2012/01/22(日) 00:12:24.68 ID:fjIUU0KAO
〜8月9日・起〜
麦野「あァ?テメエんところの子パンダが何だって?」
御坂「だ・か・ら!最近様子がおかしいんだって!!やたら結標さんと二人きりになったり、変にボーっとしてる時間が増えたりしてさ」
麦野「はッ。後輩の惚れた腫れたの下の話までケツだか肩だか持ってやるなんてあんたもヒマなヤツだね」
御坂「別にそんなんじゃ……」
織女星祭の撤収作業を中断せざるを得ないほどの土砂降りの雨の中、御坂は麦野沈利の車の助手席に揺られていた。
ヴェンチュリーのアトランティーク300のフロントガラスを打つ夕立の勢いが、そのまま御坂の心模様を移して。
麦野「で、あんたはそれをどうしたい訳?“案内人は彼女持ちだから諦めなさい”って優しく諭してあげるイイ先輩になりたいのかにゃーん?」
御坂「それわざと言ってんなら私降りる」
麦野「………………」
御坂「……ごめん。当たっちゃって」
麦野「――私も頭下げる気なんてないけど、別にあんたが謝る必要ないよ御坂。私もここ最近イライラしててさ」
御坂「あんた月初めいつもそうじゃない」
麦野「違えよ!!……ちょうど一年前の昨日今日、スッゴい後悔した事があってね」
御坂「………………」
麦野「――あんたもそうだろ?わかってるよ、御坂」
スクランブル交差点前の信号に捕まり、麦野はバツが悪そうに街頭ビジョンを見上げた。
時刻は既に19時近くに差し掛かり、コンクリートジャングルを横切るゼブラの上を歩く人影もまばらだ。
それだけに両隣の自分達の息遣いや横顔、異なる香水の香りが妙に意識させられてならなかった。
同時に、ハンドルを握る手とは反対の手でクシャクシャと御坂の頭を撫でる麦野の薬指のリングにも。
御坂「なんか私、麦野さんに甘えてばっかりだなー」
麦野「巫山戯けんな。私とあんたは」
御坂「“友達じゃない”、でしょ?それもわかってるってば」
25,000円のブルーローズのシルバー。御坂の思い人が麦野に贈り、また当の本人もチェーンに通して胸にぶら下げている。
そして御坂の友人であり彼等の“家族”でもあるあの修道女も同じ物を小指にはめていた。
御坂「……黒子も」
麦野「?」
御坂「私にとっての麦野さんが、黒子にとっての結標さんなのかな」
麦野「……さーてね」
信号が代わり、麦野が一気にアクセルを踏んで雨の中を突っ切って行く。何かを振り切るように。
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