過去ログ - 勇者「世界救ったら仕事がねぇ……」
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50: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:32:02.56 ID:Ccd+oFHRo
故郷。
勇者「くそっ、どいつもこいつも役立たずだな! まあ、俺が一番の役立たずって説もあるが」
勇者「ん、人だかりだな」
51: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:33:02.01 ID:Ccd+oFHRo
勇者「おかしいな。魔法使いは賢者になったはずなんだが」
勇者「……その探検隊、ちょっと見に行きたいんですけど」
村人「あっ、今、お城で選抜をやってるそうですよ!」
52: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:33:40.85 ID:Ccd+oFHRo
勇者「お、お前……魔法使い!?」
魔法使い「嫌なタイミングで現れたわね。どこかに出かけたと聞いて、チャンスだと思ってたんだけど」
勇者「お前、賢者にならなかったっけ?」
53: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:34:16.79 ID:Ccd+oFHRo
酒場。
勇者「それにしても、なんで魔法使いに戻っちゃったんだよー」プハー
魔法使い「魔王を倒してから、いろいろと考えたのよ」ゴクゴク
54: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:35:49.82 ID:Ccd+oFHRo
勇者「でもな、一つ言わせてくれ。俺も今は、仕事を探そうと思ってがんばっているわけだよ」
魔法使い「それ、普通の人じゃん」
勇者「な、なんだと。じゃあ、お前は何の仕事してるんだよ」
55: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:36:35.61 ID:Ccd+oFHRo
魔法使い「あんたはどうなの? 仕事は見つかった?」
勇者「いやいや、どこもかしこもうまく行かなかったり、断られたりでさ」
魔法使い「戦士や僧侶にも、仕事を斡旋してくれないかって行ったわけ?」
56: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:37:23.41 ID:Ccd+oFHRo
魔法使い「魔王がいなくなった以上、今度は魔物対人間ではなく、人間同士の争いになるわ」
勇者「うーん、そんなものかね」
魔法使い「そうよ。僧侶のところに行ったんなら、内紛の火種も見てきたんじゃない?」
57: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:39:02.79 ID:Ccd+oFHRo
魔法使い「ところで、魔王の時に、どうしてどこの国でも良くしてくれたか分かる?」
勇者「そりゃ、俺の活躍のうわさを聞きつけて」
魔法使い「違うわ。各国は牽制的にとはいえ、お互いに連絡を取り合っていたの」
58: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:39:33.58 ID:Ccd+oFHRo
魔法使い「マジよ、マジ。今度の探検隊の企画を持っていく過程でも、勇者の元パーティーってだけでかなり警戒されたわ」
勇者「そ、そんなバカな話があるか」
魔法使い「戦士は村おこしをしているだけだから、大してにらまれていないけど、僧侶はかなり危険よね。内政に踏み込みかけているもの」
59: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:40:30.29 ID:Ccd+oFHRo
魔法使い「あんたは人を頼りすぎなのよ」
勇者「そりゃしょうがないだろ。勇者とはいえ、人の子だ」
魔法使い「そうじゃなくて。自分の価値を自覚したんなら、後は自分で生き方を考えればいいじゃない」
60: ◆WPwc2pN1N6[sage saga]
2012/01/24(火) 22:40:56.49 ID:Ccd+oFHRo
魔法使い「私は体力がなかったからね。頭を使うしかなかったのよ」
勇者「うそつけ、冒険に最後までついてきたくせに」
魔法使い「……言いたくないけど、あんたに背負われて山を越したのだって一度や二度じゃないでしょ」
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