過去ログ - 勇者「世界救ったら仕事がねぇ……」
↓ 1- 覧 板 20
913: ◆WPwc2pN1N6[saga]
2012/03/07(水) 23:47:05.77 ID:cF3n7zHfo
戦士「……勇者!」
勇者「逃げるぞ! なんかやべー!」
商人「冗談やめてくださいよ!」
戦士「魔法使いは!?」
勇者「頭を打っただけだ! 多分!」
女商人「……向こうに丘があります。そこまで死ぬ気で走りましょう!」
戦士「おい、商人。姫様は俺が抱えてやるから、寄越せ!」
商人「頼みますっ、もう、人を抱えるのは、無理っ!」
戦士が姫の体を受け取ったとき、振動が城の奥から走り抜けた。
窓ガラスが次々と割れて、フレームはゆがんではぎ落ちていく。
石積みの城がごとごとと揺れ動き、まるで生き物のようにうねり始めた。
いよいよ時間がない。
勇者は全員を励ましながら、その後を追いかける。
ふらふらになって走るもの、がちゃがちゃと鎧を鳴らして駆けるもの。
それらの背後を守りつつ、勇者は振り返った。
闇色の球体が、城を包んで膨れ上がっていた。
1002Res/502.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。