213:ウイングレス・ガーリィ(お題:ハンバーガー) 6/16 ◆pxtUOeh2oI[sage saga]
2012/04/13(金) 00:00:52.56 ID:+8WHHyx8o
好きだ。シャルの成長した大きなおっぱいを揉むこともあるが、それは自分にはない女性らしさを確認したりと
か、やわらかいものをさわりたいとか子供の頃からは信じられない成長を確かめたいとか、ちょっと性格の問題
とかであって、断じてレズではない。
ただ通常の女の子ではないことも確かだった。失天使はどんな記録を出そうとも公式の記録として残されるこ
とはない。第三(そして第四)の染色体保持者であるとされている。
公表されている範囲では、失天使が通常の人間よりも肉体的に優れているという研究などは存在しない。しか
し、生まれつき羽を切断されなかった天使がじんつう? ……超能力みたいなものを持っていることは確かであ
る為、失天使も普通の人間ではないとされている。
そこからは早かった。
あたしは広大なネットを使い、失天使について得られるだけの情報を調べあげた。
でてくるでてくるいろんな情報。学生時代のガールフレンドには、失天使がマジオススメなんて記事もあった。
理由はもちろん、できちゃわないからだって! マジファック!!
そんなこんなで純真だったあたしは、心にまで傷をおって、陸上四百をやめたのである。彼氏もできたことは
ない。今では校庭隅で一人もくもくと、ひ弱なバーを相手にセンチ単位の暗い戦いをしている。
ああ、神様、願い事がひとつだけ叶うのならば、最初から翼のない体をください。
「……本日の授業は以上です」クーヘレン先生が専用の教科書を閉じた。「わかりました? まあ、この授業に
はテストなどないですけど」
「よくわかりました。この授業ならテストがあっても大丈夫です」
先生が教壇から降りて、ゆっくりと近づいてくる。何か怒らせるようことを言ってしまっただろうか。先生は
ポケットに手を入れた。なんだ銃でも出すのか? 実験器具か?
ヒィっとわずかにびびったがそこから出てきたのはただのケータイだった。
「連絡先、交換しましょう」
言われるがまま、あたしもケータイを出した。ケータイ同士をぶつければ、アプリによって情報が登録される。
「なんでも相談してください。物理の質問もどうぞ」
それは絶対にしないと誓える。
「良いんですか? こういうの」
生徒個人と親密な関係に、という奴だ。えこひいきみたいな。
「私が担任しているクラスでは、みんな知ってますから」
クーヘレン先生の微笑み。なんだかちょっとだけ親しみを覚えたような気がしないでもないかもしれない。
あたしはプリントを折り曲げポケットにしまって、一礼してから物理室を出ようとした。
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