220:ウイングレス・ガーリィ(お題:ハンバーガー) 13/16 ◆pxtUOeh2oI[sage saga]
2012/04/13(金) 00:04:27.48 ID:+8WHHyx8o
急いで返信する。あきらかにムキになっている自覚はある。
タイトル:Re:失恋したって聞いたよ
本文:それ、どこ情報?
残念ながらしてませーん
それよりクーヘレン先生結婚するんだって
これマジ情報だから
送信ボタンを押して、ケータイをテーブルに置く。
「済みましたか?」
「あ、はい。すみません」
あたしはあたまん中をうねらせて元にもどそうとする。キーワードはクーヘレン先生・元教え子・結婚・失天
使。よし、取り戻した。
「その相手の人は……そのあの……」
「四年前の教え子で今年から社会人です。大学を卒業して働き出すまで結婚を控えていました」
「つきあい始めたのはさいきん……?」
うつむき加減で尋ねる。それならなんとなく許せるからだ。
「彼が高校を卒業するときに真剣に告白されました。もっと言えば、その数ヶ月前にもありましたが」
「なにがですか?」
「先程、話したような、品性のない言葉のプレゼント」
つまり、できないのだからやらせろよ的な言葉、ということか。
「そのときあたしは彼を殴りました。そうしたら、こうなりました。不思議ですね」
不思議過ぎるがわかるような気もする。そもそもの言葉からして、本当はもっと別のことを伝えたかったので
はないだろうか。先生もそんな真意をわかっていたのだと思える。そうでなければ、男と二人っきりで、たとえ
正しくとも殴るのは恐ろしいだろう。特にそんな言葉をもらった後では。男ってバカ。
「それで……とても失礼なんですけど……品性もなくてすみませんが……」
あたしは顔を先生の方に近づけて小声でささやく。やらせまくり? と。
クーヘレン先生は、あたしのポテトを勝手につまんで垂直に立てた。そして一言、
「一回だけ」
呟くとポテトを口に放り込んだ。
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