過去ログ - 文才ないけど小説かく(実験)
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233:私を見つめる眼 (お題:乳揉み) 4/7[sage]
2012/04/14(土) 00:51:04.03 ID:qXvOulguo
 耐えられなくなってきた。
 今思うと彼の使った小刀は日に日に汚れていった。
 恐らく使用後に洗浄していないのだろう。
 それで傷口から何か入ったのだろう。
 私は部屋から出た。彼に会いたかった。彼に見つめられたかった。
 無機質な廊下は彼を見つけまいとさせるようだった。

 扉が半開きの部屋があった。
 私は足を引きずりながら近づき、中を見た。



 人の山があった。
 いや、肉の山と言うべきか。

「こんなところで何をしているんだい?」
 背後から声が聞こえた。叱責の色は感じなかった。
「あなたは、何がしたいんですか……?」
 混雑した思考の中から、絞り出された問いだった。
「僕はね、神になるんだよ」
 彼は部屋の中の山を指差した。
「この子たちはね、君の血を素に創りだしたんだ。本当に素晴らしい素材だよ。数滴からどんどん創り出せる」
 彼は宝物を自慢する子供のように話し続けた。
「特に今創っているのは最高傑作だ! 体はほとんど人間と違わない! 意思もはっきりして、視覚、聴覚も――」


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