10:「もっこもこですの」[saga sage]
2012/01/28(土) 18:21:24.21 ID:taakegjCo
「知るか。お前の触った札なんぞいるか。モヤシが伝染る」
「あ? 垣根菌のついた札なンか、まともに触ると思ってンですかァ? 反射して宙に浮かしてンですけどォ?」
「器用なことしてんじゃねえよ」
「いィからさっさと受け取ってくれませンかねェ、反射とはいえ手が腐りそォなンで」
「恵んでやるっつってんだろ、金拾うなんてだせえことしやがって。あれか、毎日下向いて金探しまわってんのか、世知辛いなぁ、第一位」
黒子は二人のやりとりをきょろきょろと目で追っている。
そして、理解した。
これはお金のやりとりをしているのだと。
一方通行が拾ったお金を、垣根提督が受け取り拒否しているのだと。
お金は大切なものである。
自らもレベル4であり、実家もそれなりの資産家である黒子はお金に困ったことはない。
それでも、お金の大切さは幼少時よりしっかりと叩き込まれている。
だから、垣根が受け取り拒否する理由がわからない。
これが一方通行によるネコババであり、取り返そうとする垣根との争いならば理解できる。
じゃっじめんと、ですの
しかし、黒子は動いた。
争いは止めなければならない。
なぜなら、黒子は誇り高きジャッジメントなのだから。
二人の動きは、黒子の行動によって再び止まる。
二人の視線は黒子、いや、黒子の取りだしたものへと。
「なンだ、そりゃ」
「おい、わけわかんねえぞ、嬢ちゃん」
そこには二枚の五千円札。
黒子は一方通行の手から一万円札を奪うと、五千円札を一枚ずつ一方通行と垣根に渡す。
はんぶんこ、ですの
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