過去ログ - 妹「悪魔を召喚して、お兄さまと恋人になるわ!」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/02/05(日) 19:08:07.67 ID:gAmgqvBDO
魔神ピンチ。
だが、そこでファミレス内から声が上がった。

女子1「あー、うるさい」

声はファミレスの中央近くから聞こえる。
頭をがっちりと固定されているアスモデウスが目だけを動かしてそちらを見ると、三人の女子高生がダベりながら声を上げていた。

女子1「何だか部屋の隅が騒がしくて嫌な気分だわー」
女子2「メシもまずくなるわねー」
女子3「じゃあアタシが食べようか?」

女子高生たちは明らかに、妹とアスモデウスの二人に向かって毒を吐いていた。

アスモ「なんじゃあいつらは? 気分の悪い」

妹「……」

アスモ「ん? どうしたんじゃ?」

いきなり口をつぐんだ妹に、アスモデウスが首をかしげる。
その間にも女子高生たちの話は続いていた。

女子1「でもさー、一人くらいクラスにいるわよねー」

女子2「陰湿で根暗で輪を乱す奴ねー」

女子3「ムシャムシャ……うましうまし……」

女子1「そいつがさ、怪力とかだったらどうよ?」

女子2「いやー、ないっしょ? 存在的に?」

女子3「ごっつぁんでした」

女子2「アタシのご飯がっ!?」

そんな女子高生のやり取りを遠目に見ていたアスモデウスだったが、不意にその頭を締め付ける妹の指が緩んだ。

アスモ「おっ?」

アスモデウスが地面に下ろされる。
アスモデウスは何事かと妹の顔を見ると、妹は表情を消した顔でバカバカしげに目を細めて言った。

妹「帰るわよ」

アスモ「なんじゃ? お主の焼き魚定食はまだ半分も残っておるではないか?」

妹「なら、あなたが食べたらどう?」

妹はそれだけ言うと、一人でファミレスの会計へと向かい始めた。

アスモ「おっ、おーい!?」

妹「…………」

アスモデウスが声をかけるが、妹は無言のまま歩を進めていく。

アスモ「……」

一人残されたアスモデウスは少しだけ思案し、やがて言い訳がましくつぶやいた。

アスモ「……むう、魚は嫌いじゃと言うとるじゃろうに」

そしてアスモデウスはイスから立ち上がり、妹の後を早歩きで追っていった。


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