過去ログ - 妹「悪魔を召喚して、お兄さまと恋人になるわ!」
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49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/02/10(金) 02:23:17.58 ID:L8/wVjSDO
アスモ「しかし、兄を術中へ陥れるにはどうしたものかのう?」

魔神と人間。
本来、アスモデウスが悩むような事ではない。
まれに妹みたいな例外もいるが、大抵は力ずくでなんとかなる。
ただ、とにかくアスモデウスは謀(はかりごと)が好きなのだった。

アスモ「他の女を洗脳して……いや、せっかく地上に出て来たのじゃ、ワシの手を使わねば勿体ない」

踊る心にウキウキとしながら、アスモデウスは悪だくみを考えていく。

アスモ「そうじゃ! ワシの魅力的なボディで悩殺すれば……って、今はこの体か」

バスト・ウエスト・ヒップがほぼ同じの体を見て、アスモデウスはため息をつく。
しかし、すぐに息を荒く吐き出し気合いを入れると、右手を高く掲げて叫んだ。

アスモ「いや! 体のサイズなんぞ、ワシの内からあふれ出る『女としての魅力』の前ではささいな事! 些事中の些事じゃ!」

振り上げた右手がお湯の飛沫を散らし、天井の照明から注ぐオレンジ色の光を反射して、アスモデウスの頭の上で小さくまたたいた。

アスモ「一緒にお風呂はどうじゃ? とか………むふ、むふふふふ……」

そして、重力によって落下してきたお湯の飛沫を頭に浴びながら、アスモデウスは機嫌よさげにほくそ笑んだ。

ただ、ここまでの謀(はかりごと)と称した独り言をアスモデウスは現実に起こそうとは考えていない。
例え、兄を籠絡する行動を現実に起こすとしても『ある理由』から、アスモデウスが兄を魅力するような作戦はまず起こりえないだろうと、アスモデウス自身もそう考えていた。

つまりは、『伝説の剣が欲しいなー』とか、『竹やぶに一億円落ちて無いかなー』みたいな話となんら変わりの無い、アスモデウスの妄想だった。

──だから、風呂場の向こうに誰かの気配を感じた時、アスモデウスは心臓が止まるかと思うほどに驚いた。


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