過去ログ - 妹「悪魔を召喚して、お兄さまと恋人になるわ!」
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[saga sage]
2012/02/10(金) 23:54:38.67 ID:L8/wVjSDO
そんな拷問に似たやりとりが数度となく続けられる。
そして、アスモデウスがぐったりとし始めた頃合いを見て、妹がアスモデウスを片手で高く持ち上げた。
妹「でも、全部あなたが悪いんだからね」
アスモ「?」
妹「だってそうでしょう? 私とお兄さまの間に、ズカズカと割り込んで来るんですもの」
アスモ「そ、そんな理由でここまで……」
妹「『そんな理由』ですって!?」
口ごと顔面をつかむ妹の指の隙間からアスモデウスが言葉をしぼりだすと、妹が急に憤怒の表情へと変わった。
妹「あなたに何がわかるの! 私にはお兄さましかいないのよ!」
妹はアスモデウスの頭を湯船に沈め、だがすぐに持ち上げる。
妹「私はねっ! 親がいないのっ! 捨て子なの養子なの今の家族とは血が繋がっていないのよっ!!」
そして、妹はアスモデウスの頭を言葉に合わせて力任せに上下させ、何度も湯の中と外を往復させる。
妹「今のお父さんとお母さんは優しいわ、でも他人よ! 気兼ねなく話せた事なんて一度も無いわよ!」
アスモ「ぐ、がはっ……」
湯面が波打ち、湯船から豪快にお湯があふれ出ていく。
妹「私が物心ついた時、すでに私は『普通』じゃなかった!」
アスモ「ゲフッ……」
アスモデウスの視界が白く明滅し始める。
妹「力が凄く強くて、体が頑丈で……好きな物に嫌いな物、加減がわからずに何でも壊して!」
アスモ「……」
妹「お前は鬼とか悪魔とか! だから実の親に捨てられたとか! みんなして好き勝手に騒ぎ立てて!」
アスモデウスは声を出す余裕も無く、妹の声だけが風呂場に響いていく。
妹「周りはみんな敵で! 毎日が地獄で! それでも私が今まで生きてこられたのはお兄さまがいたからなのよ!」
そして、いきなり妹はアスモデウスの頭を自分の目線の高さまで持ち上げると、その乱暴な所業からは思いもつかない悲痛な声をアスモデウスに浴びせた。
妹「私に優しくしてくれるのはお兄さまだけよ!
私を見てくれるのはお兄さまだけなのよ!
私の居場所をこれ以上奪わないでよ!
私とお兄さまだけを残して、みんながみんな死んでしまえばいいのよ!」
憎悪とも悲哀ともつかない激情に歪んだ妹の顔を、一筋のしずくが流れていく。
それが勢いで飛び散ったお湯なのか、違う何かなのかをアスモデウスが認識する猶予もなく、その頭は再び湯船の中へと沈められた。
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