過去ログ - 男「勇者がいても、世界は何も変わらない」
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83: ◆6ype9/FYBU[saga]
2012/02/07(火) 18:19:38.53 ID:lAqZRXeQo
――魔学者の家

魔学者「いらっしゃい。はい、コーヒー」

男「ありがとうございます」

出されたコーヒーをすすり、辺りを見回す。
心なしか、昨日来た時よりも荷物が片付いている気がする。

魔学者「君たちはこれからどこへ向かうつもりなんだい?」

男「湿原の先へ行きます。魔物が増加している原因を探しに」

魔学者「ほう……」

男「まあ俺たちに何とかできるかは分かりませんが。王国騎士団も湿原の先に派遣されたようで」

魔学者「みたいだね。盗賊団の捜索と言っていたが、あれは嘘だな」

女騎士「あなたもそう思うのか」

魔学者「うん。で、物は相談なんだけど……俺も連れて行ってくれないかな?」

男「な……」

女騎士「………」ズズズ

魔学者「この町で出来ることは大方やり尽くした。研究を進めるには、まだまだ必要な材料が足りないんだ」

少し間を置き、魔学者が中指で眼鏡を押し上げて続ける。

魔学者「俺が求めている素材は、国の外にある。森の向こう側さ。だが、好き好んで未開の地へ行こうなんて人間はそういない」

魔学者「そこで申し出てはみたものの……さすがに無理かな」

男「俺は、別に構いませんが……女騎士は?」

女騎士「……そうだな。私も構わない」

魔学者「本当か! ありがとう。すぐに準備を済ませるよ」ガタン

タッタッタッ

男「………」

女騎士「………」

男「……なかなか忙しい人だ」ズズズ

女騎士「魔法を扱える人間だ。戦力にもなろう」ズズズ

男「そうだな」ズズズ


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