13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/06(月) 22:40:37.59 ID:7mExSTOs0
 「あのとき、特記事項があるから、卒業までに考えればいいって言ったと思う。でも、あと半年ぐらいで 
 卒業するんだから、そろそろ作戦を決めておかないとと思ってたんだ。」 
  
 ほい、と湯飲みを渡す一夏。ところがシャルは気が動転したまま湯飲みを受け取ってしまったものだから、 
 湯飲みの熱さまでは気が回らず、思い切り湯飲みを握ってしまった。放り出してしまった湯飲みの中身は、 
 そのまま一夏の腕に命中した。 
  
 「あつっ、いてててて…」 
 「ふぁ、大変冷やさなきゃ、あぁ赤くなってる」 
  
 慌てる二人、腕を蛇口から出る冷水につける一夏にしがみつくシャル。いつぞやかと同じ光景に一夏は 
 腕を冷やしながらも笑った。 
  
 「あのときと変わらないなぁ、それよりシャル、このあとの台詞覚えてる?」 
 「えっ、確か…当たって…。」 
  
 またも慌てて一夏から離れると、顔を真っ赤にして思い出す。 
  
 「一夏のえっち」 
  
 懐かしいにおいがした。何か解決するかも知れないとも思った。ブラジャーが着けられなかったのはこの伏線かとも 
 思った。イヤ、たまたまだが。ただ、それまで抱えていた重い気分が一瞬にして晴れたのも事実だった。久しぶりに 
 笑顔になれた気がした。そう、こんな瞬間の積み重ねがここにはあったのだ。いっそこのまま抱いてくれとも思ったが、 
 そこは乙女、口が裂けても、きっかけがなければそれを告げるのは到底不可能だろう。でも、きっかけって何だろうか…。 
  
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