9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/06(月) 22:30:48.46 ID:7mExSTOs0
夜明け。青から赤へ色移ろう空、抱きしめてくれる人はいない。思考は尽きなかったが、
夜明けの散歩もそろそろ飽きてきた頃、シャルは自分の部屋に引き上げようと踵を返した。
建物に近づくにつれ、部屋の窓がはっきりと目に映る。ついつい、一夏の部屋を探してしまう
シャルは、次の瞬間、自分はまだ寝ぼけているのではと疑った。夜明け直後にもかかわらず、
一夏の部屋に灯りがともっていた。
一夏がいた。上半身裸で。
「あぁ、ごめん」
一夏は手にしたTシャツを着込むとシャルを部屋に招き入れた。
「僕の方こそ、こんな朝早くに押し掛けて迷惑じゃなかった?」
「いや、おおかたこの時間に起きているから。それよりシャルはなんかあったのか。」
うん、一夏のことを考えてたら目が覚めちゃったんだ。などとは口が裂けても言えず、さりとて口は
滑らかに動かず、256人のこびとシャルに支えられたシャル本人は、沸騰する頭を抑えつつ、
紅潮した顔を少しだけ俯かせて口を開く。
124Res/63.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。