過去ログ - ゆるゆりクエスト そしてガチ百合へ…
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252:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[saga]
2012/03/19(月) 01:16:05.03 ID:r+dn0eLv0

 ロマリア王にパシられ、娯楽部一行はバクハツの洞窟と呼ばれる場所を訪れていた。
 本来であればドワーフのおっさんの名前がついた洞窟だったのに随分と物騒な名前になってしまったものである。
 だが名前の安直さで言えばどっこいどっこいなので何ら問題は無い。無いったら無い。
 ちなみにバクハツの洞窟と呼ばれているのは近くを通りかかった旅人などの多くが洞窟内部から爆発音が聞こえてきたと口にしたため
であるらしい。よく崩れなかったものだが、人々は爆発に巻き込まれる危険と、巻き込まれずとも度重なる爆発の影響で自分たちが通過
しようとした際に崩れて下敷きになってしまうのではという恐怖によって、そのうち誰も近寄らなくなったのだそうだ。
 中はほぼ一本道なので、迷うことはなさそうだ。その様子を見て、京子が感想を漏らした。

「洞窟って言うけど今までのと違ってダンジョンっぽくはないねー。むしろ道みたいな感じするし」

「大陸の東と西を結ぶ唯一の陸路らしいぞ。誰も使ってないっていう話だけど」

「中に入ってみると使われてないのも納得ですね、天井とか壁にヒビ入ってますよ。……ほら、ここも」

 ちなつの言うとおり内部は見た目かなりやばいことになっている。しかし実際はかなり頑丈な洞窟なので、ヒビも表面上のものであり
崩れたりはしないようになっている。だがそんなことは誰も知らないので、勇気を出して足を踏み入れたものは以前にもいたがビビッて
帰ってしまったらしい。誰だって死にたくはないのである。

「こ、怖いよぉ……あかりたち、生き埋めになったりしないよね?」

「生き埋めっていうか即死しそうじゃね?」

「おい京子、怖いからそういう事言うのやめろ」

 四人は怖がりながらも洞窟の奥へと進んでいく。ココを超えれば船が貰えるのだから、勇気を出す価値はあるのだろう。胡椒を持って
帰ることはそれほど苦ではないだろうし、そもそも栽培しているのなら店で売っているかもしれないから、現状の最大の壁はこの洞窟を
越えることだった。
 自分たちの船があれば行動範囲は格段に広がるだろう。それは早く元の世界帰ることにもつながるのである。逆に言うと船がないと帰
るのが遅くなるか、最悪帰れない可能性もあるのだ。
 いくらサザエさん方式といえどもこんな危険極まりない世界に長居はしたくないし、帰れないだなんてもっての外である。そのため、
大の大人でも寄り付かない洞窟になけなしの勇気で踏み入ったのだ。




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