191:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:17:25.08 ID:oNd+Ad/T0
あまりのことが起きない限り何かを嫌悪などしたことがないカランだったが、この状況は本当に最悪だと,心の底が足りない語彙で警鐘を発していた。
カランだけが座り込んだまま、廊下の向こうから歩いてきた人間が角を曲がるまでの間。監査官を含む娘達は床に膝を突き、廊下の両端に速やかに座り込んだ。そして人差し指と中指だけを床につけ、深々と頭を下げる。
カランもそれに習おうと……あまつさえ、周りの子達に紛れてしまおうとして視線を彷徨わせたが、既に彼女が入っていけるようなスペースはどこにもなかった。一人廊下のど真ん中にへたり込んでいるという奇妙な図式になってしまう。
息ができない。
あまりの臭いに、あたまがグラグラする。
(ゼマルディ……)
ポケットの中の花を潰さんばかりに握る。
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