203:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:23:55.70 ID:oNd+Ad/T0
手を胸の前で開き、唖然とした後……その指先が震え出すのが分かった。恐怖でも、動揺でもなかった。
何だかもっと良く分からない……。
もっと、青い感情だった。
ゼマルディからもらったサクサンテの花が、まるで小型の爆薬で炸裂させられたかのように粉々に飛び散っていたのだ。
「あ……」
言葉が出てこなかった。
ルケンの足音が遠ざかっていく。
花びらが床に落ちそうになり、彼女は慌てて必死に両手を握りこんだ。
「嘘……」
――数分して、もう一度鐘が鳴った。
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