過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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288:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/12(日) 20:16:20.81 ID:z5UY+Nzb0
少年が持っていたボール大のモノが放物線を描いて宙を舞い、ゼマルディとカランの間にゴヅン、という音をたてて着地する。それは軟質なラグビーボールのような音を立てながらその場を転がり、そして飛び散っていた、砕けた壁の破片に引っかかり止まった。

カランの目が、裂けるのではないか。
そう思うくらいに丸く、大きく見開かれた。

立ち上がり、ゼマルディに駆け寄ろうとしていたその足が止まる。そのまま少女は尻餅をつき、口をわななかせながら停止した。

言葉が出ないとは、このことだった。
腰が抜けたとは、まさにこのことだった。
しかしそれ以上に噴出していたのは。
カランの頭の中の何か大事なもの。
それを食い破り、引きちぎり、そしてぼろきれのように蹂躙しているその感情だった。


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