331:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/13(月) 20:40:19.83 ID:3SORN3Q00
ゼマルディは疲れきっているのは、目に見えて明らかだった。そうでなくとも、ルケンからカランを守ろうとして常に周囲を飛び回っているのだ。
正直彼ら、龍の民のことはドクには良く分からなかった。龍の体の構造は、普通の人間とは大きく異なる。
言ってしまえばカランがドクに治療をしてもらえたのは、殆ど奇跡に近い幸運だったのだ。
自分より図体の大きな青年が肩を落とし、どんよりとした視線を向けてくるのを見て、ドクは呆れたようにため息をついた。
そして議論を打ち切ることを決めたのか、スーツの胸ポケットに手を突っ込んで奇妙な形の電子チップが埋め込まれたカードを一束取り出す。ゴムでくくられているが、見ただけでも数十枚はある。
それをゴトリとテーブルに置いて、ドクは口を開いた。
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