過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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374:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/15(水) 20:10:23.34 ID:EmuY6hvN0
――明日逃げるはずだったのに。

脳内に最悪の想像が湧き上がる。明日……あと一日。あと一日さえ耐え切れば、やっとのことでマルディを説得し、このドームを離れられるはずだったのに。
ガクガクと体を震わせながら、爬虫類のようなウロコに覆われた大男が、ゆっくりと足を踏み出す。次いでそれらウロコは、まるで機械兵器のの装甲板のように音を立てて後方に流れた。そしてそれぞれの隙間から、フシューと軽い音を立てて白煙を噴出し始める。
今や、ゼマルディの姿は既に人間のものではなかった。体格やマスクなども相まって、もともと普通には見えない容貌をしてはいたが……それを軽々と凌駕して有り余るほどの変質だった。
爪は、千枚通しのように二十センチ以上ものキリ状のものが指先から飛び出している。口の端からはセイウチの牙のような、赤黒いモノがいくつも飛び出していた。
フォルムは人間のものだ。しかし、その顔や腕はペッタリと体に張り付き、白い煙を噴出しているウロコに覆われている。


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