381:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/15(水) 20:19:27.48 ID:EmuY6hvN0
痛みと命が薄れていく感覚の中、ニッコリと。
少女は異形と化した夫の顔に向かって微笑んでみせた。軽く首を傾げ、目を細める。
「あなたは…………前に、こう、聞いたことがあったね……」
「…………」
「好きになってくれるかって…………」
「…………」
いつの間にか、ゼマルディは唸るのを止めていた。まるで彫刻のように動きを止めたまま、目を戸惑うように明滅させながらカランを見ていた。
少女は一本だけ残った羽をリン、と鳴らしてから手を伸ばし――そして大男のウロコが覆った頬に手を触れた。
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。