51:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 16:47:57.70 ID:A45p+aH70
愛寡はポカンとしている爪を見て、そして一つため息をついてから微笑んだ。
「ごめ、ね。高いの怖い。迷惑、かけた」
「と、と……とんでも! なです!」
予想だにしていない一言が飛び出してきて、正真正銘に爪は青くなった。叱り飛ばされるよりも、それは年頃の青年の心を打ちのめす一言だった。彼は目の前の皿を跳ね上げ、突っ込むようにして頭を下げた。
「ご……ごめんあさい!」
「え……」
きょとんとして、愛寡は首を傾げた。
「…………何が?」
もとより考えていることに決定的な違いがあったらしい。少しだけ二人は顔を合わせあい、そしてまた同時に考え込んだ。
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