593:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:04:38.00 ID:WO2eriwB0
彼らを瞳孔が拡散した赤い瞳で見回し、愛寡は呟くように言った。
「爪は、不問。だけど、次はないわ。いいわね?」
その重い響きに、浮屋が起き上がり、そして深く息をついて、何かを言いかけた。
「いいわね?」
もう一度念を押され、彼は首を振って肩をすくめた。
外に放り出されかけていた警備員達が、口々に、やっと悲鳴を上げて部屋の外に逃げていく。
浮屋は、不服そうに鼻を鳴らし、一礼してからスーツの埃を払い、爪を睨んだ。
そして数秒間にらみ合って、部屋の外に、足音を鳴らして出て行く。
爪は浮屋から視線を離し、まだジンジンと痛む頬を手で抑えた。
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