594:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:05:22.55 ID:WO2eriwB0
「師匠……はたいた。俺、はたかれた……?」
呆然として呟く。
次いで、爪は小刻みに震え始めた。
そして歯を鳴らし、彼はよろめき、壁に背をつけた。
「はたかれた……はたかれた! あああ!」
子供のように泣き叫び始めた爪を、愛寡は荒く息を吐きながら見て、
そして何度か目をしばたたかせた。
天井の蛍光灯の点滅が収まり、彼女の瞳の光も静かになっていく。
床にうずくまって震えている爪に近づき、彼女はそっと声を出した。
「私、小さい頃、よく叩かれた。あなたと同じ、聞き分けない子だった、から」
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