910:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/29(日) 22:48:36.64 ID:ur+gV4mt0
津雪はポケットに手を入れて、
小さな注射器を取り出すと、
硲に近づいて、ゾッとするような声で言った。
「悪いけど、少し眠ってな」
遠慮も介錯もなしに、
注射器が首に突きたてられる。
硲はしばらく痙攣した後、
白目を剥いて脱力した。
そこで、泉が聞いたことのないような
声を上げ、両手で地面を、
腕がへし折れるのも構わず、
何度も何度も叩き始めた。
「ににさま……やめてくだされ! やめて!」
更紗が絶叫して兄に取りすがる。
津雪が、それを見て息をつき、功刀に言った。
「取り敢えず、みんなで無事なところに
移動しましょ。話はそれからよ」
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