914:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:31:19.11 ID:NNs5Kzip0
23.雪の降る夜
「どうしてあんたは適応できないのかな」
そう問いかけられ、硲は肩をすくめて、
手の中のビー球を弄った。
彼の様子を見て、涙が息をついて、
手元のコーヒーを口に運ぶ。
「料理は上手いのにねぇ」
愚痴のように、何度目か分からない
呟きを受けても、硲の顔色は変わらなかった。
彼はただ漫然と、床に腰を丸めて座り込んで、
ビー球を弄っていた。
狭いトレーラーハウスの中には、
今は涙と硲しかいなかった。
他の兄妹達は、近くのドームに資材を
調達しに出払っている。
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