99:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/09(木) 19:31:59.13 ID:vAi26PND0
「早く服を着る!」
「で……でも、まだ三十分くらいは誰も来ないんじゃないかしら?」
「おばか! 早く花を回収しないと、本当に捨てられちゃうじゃない!」
金切り声を上げて、ヤナンは姉にバスタオルを投げつけた。それを受け取り、困惑顔でカランは首を傾げた。彼女の睫毛はかなり長く、オマケに垂れ目なために中身だけではなく外見からも鈍そうな印象を周囲に与えている。
「だからいらないって……」
「お姉ちゃんがそうでも、周りはそうじゃないの。いい? お姉ちゃん嫌われてるんだよ? それ分かってるよね?」
まるで赤子に言い聞かせるように、妹は突然真顔になると、姉にズイと詰め寄った。体をのけぞらせながら、しかしきょとんとした顔を崩さずにカランは頷いた。
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