16:まっちゃ
2012/03/03(土) 17:41:42.40 ID:WC0t/lio0
耳をつんざくような悲鳴が聞こえた。
それが風鈴の音と一緒に木々の隙間で空回っている。
しかし少年にはそんなことどうでも良かった。
頭の中には疑問ばかり。
なぜ?
どうして?
ありえない。
だって。
そんなの。
ゼッタイ。
こんな。
自分は確かに落下してきた鉄柱の真下にいた。
本来ならば貫かれているのは自分のはずなのに
――なのに何故、目の前の少女は串刺しになっている?――
必死に考えた。頭の中で。脳にある全神経をフル稼働させて。そして一つの予想が生まれた。
「少女は自分を助けるために、身代りになったのではないか」――と。
それは、少年にとってあまりにも残酷で悲惨で無残な結末。
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