過去ログ - アンリ士郎「汝の欲す所を安価にて為せ！（ｷﾘｯ」一同「へー」
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247:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/02/21(火) 00:29:00.09 ID:u1w4Dwr/0
　嘲笑う声のみを霧の夜空に残し、黒衣の女が顔を上げると
　周囲の空間を圧迫していた異様な緊張感もまた、さらに重みを増した。
　桜はうつろな表情のままで、ぞぞぞっ、ぞぞぞっ、と不気味なのれんのように揺れた。
　目をパタパタさせながら、くす、くす、くす、と笑う。


「能力は未知数、だが消去（デリート）措置を取られてるとあればウェイトは重いはずだ。
　退路と足場を保持しながら、セラフ介入ギリギリまで粘る。それでいいかな？」

「アレを犯せればんでもいーよヒャハっ！」

「生け捕りか、セラフに拿捕させる、か。あまり割りの良いモノではないな」

「シケタことをうだうだ吼えてんじゃないよ玉なし共！
　さあ破産する覚悟はいいかい？　さあ一切合財、派手に散らそうじゃないか！」


　影が浮き立つ。
　それは一つだけに留まらず、次々と鎌首をもたげていく。
　その中で４つの黒影がぶつかり合う。
　黒い少女は最期まで口を閉ざし、彼等をぼんやりと見上げたまま、黒い影に沈んでいった。

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