過去ログ - アンリ士郎「汝の欲す所を安価にて為せ!(キリッ」一同「へー」
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264:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/02/23(木) 23:23:37.95 ID:AGIORMRC0
 私は幼い時よくそれを口に入れては父母に叱られたものだが、
 その幼時のあまい記憶が大きくなって落魄れた私に蘇ってくる故だろうか。
 察しはつくだろうがアタシにはまるで金がなかった。
 奴隷貿易を生業とし、スペインで海賊生業をし忌み名をつけられた頃から没するそのときまで。
 とは云えそんなものを見て少しでも心の動きかけた時のアタシ自身を慰める為には贅沢ということが必要であった。
 二銭や三銭のもの――と云って贅沢なもの。
 美しいもの――と云って無気力な私の触角に寧ろ媚びて来るもの。――そう云ったものが自然アタシを慰めるのだ。
 生活がまだ蝕まれていなかった以前私の好きであったモノ、それが金であった。


 いつだって心に隙間風が沁みこんでくる。
 そんな冷えたアタシに寒さを忘れさせてくれる、瞬き輝く鮮烈な光。
 嵐のように一切合財吹きすさんだ後、何も残らないような苛烈なのが良い。
 上記にあげたやつもただの触媒にすぎない。
 

 要は楽しんだもの勝ち。
 永遠なんてつまらない。使い切れない財産なんて興味がない。
 夜空を真昼のごとく照らすような、鮮烈な人生。
 アタシの望みはそれだけ。
 ツマラナイお役所仕事なんてまっぴら。
 


 
 だから――――アタシは――――――






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