過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/02/13(月) 19:47:48.64 ID:CW5t0gJQ0
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私は明日、死ぬだろう。

ヒトとして生かされるが、人間として殺され、最終的には焼却処分されてしまうだろう。

これは私の意志とは全く関係なしで実行されるだろうし、誰も罪とは思わない。

そればかりはいくらなんでも変わる事のない決定事項。

私が2万ものとある中学生の超能力者のクローンの思考回路を創造したと同じで、彼ら私を解剖して研究しる者たちも、それと同じ心境だろうに違いない。


そう、これは学園都市の闇の日常なのだ。


だから誰にも止められないし、誰も止めようともしない。まぁ、とある無能力者の高校生なら憤慨して突っ込んできそうだが、あてにするような事項ではないなと一笑した。

そういえばその高校生は第一位の超能力者を拳一つで殴り倒したらしい。全く、世の中は何があるのかわからないものだ。

さて結局、いくつ度か考えても状況は全く進行しない。ましてや処刑台へ登る日が段々と近づいてくるように思えた。

そう、私は明日死ぬのだ。この事実は微動だにせずそこにある。


ところで、もう私が腰を落ち着かせているこの空間に嫌気がさしてきた。白い椅子、白い机、白いベッド、白い壁紙、白い天井、白い蛍光灯、白いトイレ、そして白い服を纏った私…。

何もかもが白で埋め尽くされたこの部屋は防音で外の音は全く聞こえないし、中の音も全く響かない構造になっている。

もう頭がおかしくなってきそうだった。

そもそも、この部屋は人の人格を歪ませる効果があるから当然の事か。

ああ、いっそ死んでしまいたい。2、3mもない距離にあるトイレの陶器を割って、その欠片で喉元か手首を掻っ切ってやりたいが、残念な事にあの便器は割れにくいプラスチック製だった。

上の服を脱いでそれをドアノブに掛けて首を吊ろうとも考えたが、ドアノブと言う物は無かった。ついでに自分の手が届く所にはドアノブの代わりに作用点になる突起物は無い。首を吊るにも吊る物が無ければ首は吊れないのは不幸だった。

その他にも自殺する方法は考えた。でもパッと考え出した案はどれも不可能か未遂に終わるものばかりであった。

結局、私は人として殺されるままで、自分でこの命を絶つ事は許されないのであった。

なんと悲しい事なのだろうか。

しかしそれほど私は罪を犯した。人の頭を弄繰り回して実験動物として殺させたのだ、十分すぎる報いじゃないか。


でも、この死に方は空しすぎる。


ただ、無残に殺されるその前に“ヒーロー”と呼ばれる人間が助けに来てくれたら……。

いや、ヒーローじゃなくてもいい。神様か仏様か天使か天女かが………ああいや、私はそんな胡散臭い宗教なんか信じる人間じゃなかった。でも人間、どんな無宗教の者でも生命の危機に陥れば神を信じるものだ。しょうがないか。

とにかくヒーローか、それとも小さな子供の頃に読んだお伽噺の様に王子様が白馬に乗って助けに来るのを願ってみようか、とボーっと考えて、なんとなく適当に口に出してみた。

そして、その時だった。


本当に助けがやって来た。

だが、ヒーローとも神様でも仏様でも天使か天女でも王子様でもなく――――――――







―――――――――爆発と白い煙共に、髪の長い美人な尼さんが現れた。






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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/02/13(月) 20:20:44.51 ID:CW5t0gJQ0
とある魔術の禁書目録×刀語 第参弾

〜あらすじ〜

麦野沈利が『ゼロ次元の極点』で遊んでいたら偶然にも鑢七花を召喚してしまった事から物語は始まる。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/02/13(月) 21:32:18.36 ID:CW5t0gJQ0
――――――――登場人物紹介――――――――

上条SIDE

上条当麻:主人公の一人。相変わらずの不幸の人。ただし、原作と違うのは結標淡希にキスされたと言うリア充になってしまった事。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/02/14(火) 01:34:07.68 ID:aj/NZMPDO
待ってましたー!!


5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/02/14(火) 02:42:02.65 ID:dHLXlRgO0
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布束砥信は目を疑った。なにせ目の前には、一人の女が炭酸ガスのようにモクモクと漂う白い煙の中でたっていたからだ。

黒の僧衣と青と紺の袈裟を身に纏った女は、ただ茫然と布束を見ていた。
以下略



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