過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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[sage saga]
2013/02/15(金) 19:29:30.40 ID:WQVl3/1X0
「ぶはぁっ!」
「ふれんだ!」
滝壷が心配そうに駆け寄る。その顔は少しだけ安堵で緩んでいた。
「ふれんだ、よかった……」
「まったく、だから言ったのよ! こいつは麦野以上にヤバイって!! 結局噛み付いてからじゃ遅いって訳で」
だが、それは束の間。すぐに凍り付く事になる。
「はい、まずは一人」
もう一度、否定姫が扇子を斬るように振った瞬間――――フレンダの上半身が下半身から零れ落ちたからだ。
「え」
「あ?」
一瞬何が起こったのかわからなくなる二人。
まるで剣士が斬った巻藁の様に、フレンダの上半身は床に落ちる。下半身から血が噴水のようにド派手に飛び散り、滝壺を朱に汚した。
「……あぇ?」
「……ほぇ?」
「――――――――っっ!!」
状況がつかめていたのは、傍から見ていたとがめのみ。驚愕の体で静止している。
そして数秒後、二人はフレンダに置かれた状況を理解した。
「あ、、あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「あ、ああ、ああ、あああ、あああああああ、ああ、、…あ、足が、脚が、あいた、ぎぁ、あいちあちた、いたいたいたいたいたいあいちあたああああああああああああああああああああああ!!!!!」
滝壷は驚きで飛び退き、フレンダはいまだに起立している下半身を見ながら、昇天する程の激痛に襲われる。その上半身の切り口からも、大量の血が如雨露の如く流れていた。
失われてゆく自分の血。生きる為に心臓から押し出された血が、皮肉にも主を殺す手助けをしていた。
涙を流しながら、口から泡を吹き、血走った眼でとがめに訴えながら、
「あああ、ああああああ、死にたくない!! 死にたくない!! 死にたくない死にたくない死にたくないしにたくしにたく………―――――――」
絶命していった。
紅い絵の具に彩られた白い蝋人形のように、綺麗で残酷に、恐怖に染まった顔で。
「あぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
滝壷はそれを見て泣き叫ぶ。フレンダが死んで悲しいのか、それともただ目の前に起こった死に驚いたのか。
どっちにしろ、
「二人目」
目、鼻、口、耳から滝のように血を流して死ぬのだから。
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