過去ログ - おっさんがハッピーシンセサイザーを踊るまでに至る長い経緯(勝手な妄想)
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
2012/04/09(月) 00:41:57.95 ID:vTsMDvht0
同日 午後9時30分 都華子の部屋
「とっちゃんの作ったケーキとっても美味しかったです。おばさんの料理もすごく本格的でしたし、今度教わりたいです」
「えへへ、キョウにお菓子褒めて貰えるなんて合格点かな?お母さんにもいつでも作り方聞いたらいいよ」
お風呂に入り終え、寝る準備を始める二人。いや、女の子はここから寝るまでに凄い時間、喋ったりゲームをしたりするので、実際、就寝は深夜になってからだろう。
(よかった、おじさまとの寂しさが少しは忘れられたかな?・・・そういや、おじさま、今頃ちゃんとビデオ撮りできているのかなぁ?)
人は一度考えてしまうと不安になる、不安を覚えるとそれが実際になる。
純一から都華子の携帯に着信が合ったのは、心配になり始めた矢先の事だった。
(オジサマから?)
「ごめん、キョウちょっと電話だから」
ほぼ、恭子に聞かれたら不味い内容である事を予想出来ている都華子は慌てて家の外に出て通話のボタンを押す。
『ごめん、とっつぁん、こんな時間に』
「大丈夫だよ、オジサマ。今は一人だからキョウに聞かれることもないし、それよりどしたの?」
『それは良かった、いや、問題自体はよくない事だな』
都華子はなんとなく感じている、恐らくは明日の踊りのプレゼントになんらかの支障があったのだろうと。
『結論から言うと、明日の誕生日にビデオ撮りが間に合いそうに無い、とっつぁんにも色々協力してもらって本当に申し訳ない事だが』
「どうして?オジサマあんなに頑張ってたのに、何があったの?」
『完全に俺のミスだ。いざ撮ろうと始めたとき、ビデオカメラが壊れてて、どうしようもなくて、もう店も空いてないから、新しいのも買いにいけない』
事前に確認しておかなかったのがいけなかった、と言う純一の声に落胆は大きかった。
「あれだけキョウの事を想って、あんだけ練習してオジサマは諦めちゃうの?」
『いや、ギリギリまで色んなツテを探してカメラを借してくれる人を探すさ、でも明日は早朝から出張だし、店が開く前に飛行機に乗らなければいけないんだ』
「カメラなら!わたっ・・・」
違う。
カメラなら私が貸してあげる!と言い掛けた都華子はそうじゃないと何かに遮られたかのように言葉が詰まる。
(キョウが踊りを辞めたのは叔母さんからの虐待、周りを気にしないで踊れるようになるには、ビデオだけでは・・・)
そう考えた恭子に一つの閃きが走った。
(キョウの為だけのオジサマの踊り、でも皆にみてもらえるような物でないとトラウマは消えない)
「オジサマ!キョウの誕生日は明日!まだ30時間くらいあるよ!」
『それはそうだが、さっきも言ったように明日は九州だ。どう足掻いても間に合わん』
「オジサマは明日九州で新しいビデオを買うの!」
『無論それは可能だが、仮に向こうで撮れたとしてもそれをどうやって・・・そうか!直樹がやったようにデータを送れば!』
「それも違う!」
恭子は続けて言う。
「キョウの為だけの踊りかもしれない、でもそれが回りに見られても気にせずいられる様なものじゃないと、キョウはまた踊れるようにならない」
『とっつぁん、それって?』
「動画共有サイト。オジサマはお昼休みとかに何とか頑張って撮ってサイトにUPする」
『・・・動画共有サイト!?そうか、とっつぁん!有難う!俺、やってみる!いや、必ずUPさせて見せる!』
「オジサマはUP出来たら私の携帯にサイトのアドレスを送って、私がスグにキョウに伝えるから」
そう言うと、純一は解った、絶対に成功させるから、と電話を切った。
(やっぱ、オジサマはかっこいいなぁ・・・だからこの手で決意を掲げた、か。ここはロッキンを入れよう。誕生日には間に合わないけど私もキョウの為に絶対完成させる)
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