過去ログ - 魔法少女×仮面ライダー まどか&W SS大戦GIGA MAX
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30:1[saga]
2012/02/26(日) 00:36:06.64 ID:Ni6vdcUf0
時は数十分ほど遡る。
さやかは、病院から出てきた。
別に病気だとか怪我だとかではない。
大好きな幼馴染のお見舞いだ。リハビリがどうとかで追い返されてしまったが。

「あ、まどか? 待たせてごめんね」

「ううん、大丈夫。じゃあ行こっか、さやかちゃん」

「ん……、まどか、あれ、あれ……まさか!」

さやかの視界に入ったのは、病院の外壁に刺さっている黒い球状の物体。
それは、魔女の卵。そして、魔法少女のなれの果て。その名は――

「ぐ、グリーフシード……」

「まどか! マミさんの番号持ってる!?」

「あ、聞いとけばよかったよぉ……で、でも翔太郎さんのならあるから、呼ぶね!」

「頼んだ! んで、すぐマミさん呼んできて!」

「わ、分かった!」

まどかは走り出す。入れ違いに、キュゥべえが現れた。
それに呼応するように、辺りが結界に包まれ始める。

「無茶なことをするね、さやか」

「気安く呼ぶなよ、悪質詐欺師!」

「これは嫌われたものだ。別に僕は、悪意が……」

「黙って。ああもう、今ならあの転校生の気持ちすら分かる気がするわ」

「……実際、どうするんだい? 今はまだだけど、孵化したら君なんてひとたまりもなく魔女の餌食だよ?」

「……最悪、あんたと契約するかもね」

「それは……意外だね。君みたいなタイプは真実を知ったら絶対に」

「黙って。あんたいちいち話が長いのよ。……最悪の場合って言ってるでしょ。叶えたい願いだって……あるし」

それだけ言って、さやかは押し黙る。
考えてるのは謎の転校生――暁美ほむらのこと。

初対面、キツそうな奴だと思った。あと、まどかを睨んでいた……気がした。
二度目、奴は魔法少女だった。拳銃構えてまどかを狙ってた……と思ったが、
実際狙ってたのはキュゥべえだった。あたしはそれで奴を動物虐待のサイテーな奴だと思った。
そして、今現在。キュゥべえはあたし達から見て悪だった。敵だった。
本人には悪意も何もないようだが、それであたし達の評価が変わるわけではない。

ここで一つ、問題だ。
転校生は、一体どういう理由でキュゥべえを狙ってたのか?
もしかしたら、魔法少女の真実を……そりゃあ全部とはいかないにしろ、幾らか知っていて、それでキュゥべえを止めようとしていた。
そんな可能性も、あるのではないか。奴がただ単にマミさんやキュゥべえの言うようなグリーフシード狙いの悪い奴なら、
わざわざあんな風にマミさんと敵対してまでキュゥべえを狙う必要はないもんね。

だからといって、全面的に奴を信じていいわけではない。
敵の敵は味方、という漫画の中の言葉を簡単に信じられるほど、魔法少女の世界は甘くない。
それくらいは、契約してないあたしにも、わかる。


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